11 January 2005

UGSとADINA R&D、NX Nastran有限要素解析ソフトウェアのシミュレーション機能を拡充する戦略的な提携関係を発表

2005年1月11日

製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェアや関連サービスの業界をリードするPLMプロバイダUGS PLM ソリューションズ株式会社(本社:東京、代表取締役社長:飯田 晴祥)は本日、米国UGSがADINA R&D社との間に技術上の戦略的な提携関係を結んだことを発表いたしました。この契約により、UGSはADINAが提供する世界トップクラスの非線形構造解析ソルバー・ソフトウェアをUGSの有限要素解析(FEA)ソフトウェア・ソリューション、NX Nastranに使用することが可能になります。UGSはこの提携を通じて、ADINAのテクノロジーをNX Nastranの内部に緊密に統合して、世界各国におけるマーケティングと販売を行うとともに技術サポートを提供します。

「UGSとのパートナーシップは大変喜ばしいことです。UGSのNX Nastran、I-deas NX Series、Femapなどのソリューションを通じて、ADINAの技術が世界のデジタル・シミュレーション業界へ一気に広まることになるでしょう。」と、ADINA R&D社の創立者でありディレクターであるDr. Klaus-Jurgen Bathe氏は述べております。「弊社は過去20年間、市場の最先端を行く、信頼性の高い非線形ソリューションを提供することに力を注いでまいりました。このたびのUGSとの協力関係は、ADINAの非線形解析技術をNX Nastranに組み込むことで、我々のそうした目標をさらに推し進めるものであり、デジタル・シミュレーション技術の市場拡大を目指す私たちの取り組みにとって大きな力となるものです。」

「1986年以来、ADINAの先進的な非線形機能は、非常に複雑な静的・時間依存の設計エンジニアリングの諸問題に対応できる能力をもち、業界でその価値を立証してきました。」と、UGSのデジタル・シミュレーション・ソリューションズ担当バイスプレジデント、Jim Ruskは述べております。「この新しい関係はお客様からも歓迎されています。なぜなら、高度な非線形解析は、プラスチックの留め具の解析のような単純なものから車体ルーフのクラッシュのような複雑なものまで、さまざまな問題を扱うことができるからです。NX Nastranのユーザは今後、きわめて高度な非線形シミュレーションを実行することが可能になります。しかも現在のシミュレーション工程を変える必要はなく、使い慣れた、広く受け入れられているNX Nastranデータフォーマットを使用し続けることができるのです。」

今回の提携で強化されたソリューションは、すべてのエンジニア、特に次のような機能を必要とするユーザに役立ちます。
  • サーフェス間の3次元接触のデジタル・シミュレーション機能
  • ラバー・エンジン・マウントなど、複雑な柔らかいコンポーネントの大きな撓みや歪みを正確にシミュレートする機能
  • 複雑な電子機械システムにおいて、使用時の過酷な負荷サイクル・イベント中に生じる構造破損の形態を予測する機能

代表的な分野における用途は、次のようなものがあります:

  • 自動車の駆動系:エンジンのヘッドガスケットや変速機シールの完全性・耐久性、エンジンのピストン/シリンダ壁の摩耗、変速機ギアの歯の噛み合いなど。
  • 家電精密:電子機械システム(電話機、携帯電話、コンピュータ、PDA、プリンタ、家電製品、TV、AVシステムなど)の落下試験、輸送/衝撃シミュレーション。
  • オフハイウェイ機械:農業用トラクターや建設用重機のROPS(転倒時保護構造)強度シミュレーション、建設車両の耐久性解析など。
  • 航空宇宙/防衛:航空機エンジンのブレード/ハブ接触解析、航空機のベアリング接触解析、ロケット・エンジンの振動シミュレーション、軍用車両のトラック摩耗など。

新しく進化した非線形機能は、近く発売予定のNX Nastran Version 3でご利用いただくことができます。将来のNX Nastranリリースではさらに、ADINAの工業用パッケージで提供されている各種の「明示的」非線形シミュレーション機能が追加される予定です。例えば、変形の激しい衝撃解析機能や、カップリングを含む流体構造連成(FSI)解析などのマルチフィジックス機能がNX Nastranに組み込まれます。

UGSは2003年9月より、NX Nastranの販売を開始しました。それ以前は、世界で最も広く使われている有限要素解析(FEA)ソフトウェアであるNastranは、MSC.Software CorporationからMSC.Nastranとして提供されているのみでした。このMSC.Nastranのソースコードを基に作られたNX Nastranは、企業が機能パフォーマンスを正確に予測し、製品設計の複数の選択肢を効果的に評価することを可能にしました。企業はNX Nastranを使用して短時間で設計の見通しを立て、エンジニアリング上のさまざまな決定を、設計工程の初期段階で要領よく行うことができます。このことは高性能・高品質、そして革新的な製品を生み出すことにつながると同時に、トータルな製造コストを削減します。

ADINA R&Dについて

ADINA R&D社は、1986年にDr. K.J. Batheとその仲間によって設立されました。Dr. Batheは有限要素解析技術の分野、中でも高度な非線形解析の領域で世界的に名高い研究者・著述家であり、マサチューセッツ工科大学の教授も務めています。同社は固体、構造、流体の解析、および流体-構造の連成解析のためのソルバー、ADINA Systemの開発事業のみを重点的に行っています。ADINA R&D社のADINAソフトウェア製品はスーパーコンピュータやワークステーションから低価格のパソコンまで、業界の各種ハードウェア・プラットフォームに幅広く対応しています。ADINA R&D社の製品・サービスの詳細については、 http://www.adina.comをご覧ください。

UGSについて

UGSは、世界全体で330万本以上の販売ライセンス数と42,000社の顧客数を誇り、製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェアや関連サービスにおいて世界をリードするPLMプロバイダです。同社は、技術の公開や標準化を推進するとともに、顧客との密接なコラボレーションを行うことにより、プロセス改革を可能にするさまざまなソリューションの提供を行っており、数多くのお客様がPLMの有効性を認識し始めています。UGSの製品・サービスの詳細についてはhttp://www.ugs.jphttp://www.ugs.comをご覧ください。