Yaskawa Electric
Electronics & Semiconductors Simcenter Simcenter T3STER
Yaskawa Electric

シーメンスの高度な熱試験ソリューションを使用して顧客満足を向上させた安川電機

北九州 福岡, Japan

世界的な電機メーカーがSimcenter T3STERを使用してチップの温度を直接測定し、製品の熱品質を向上

Electronics & Semiconductors Simcenter Simcenter T3STER

シーメンスの高度な熱試験ソリューションを使用して顧客満足を向上させた安川電機

北九州 福岡, Japan

世界的な電機メーカーがSimcenter T3STERを使用してチップの温度を直接測定し、製品の熱品質を向上

quotation marks 顧客満足は、安川電機にとって重要な企業価値です。 Dr. Kazunori Hakiai, 信頼性技術開発グループ
信頼性技術センタ
品質管理部
Yaskawa Electric
課題
  • チップ温度を直接、測定
  • 出荷後の故障を削減
  • 製品の熱品質を向上
  • 熱設計テクノロジーを強化
成功の鍵
  • Simcenter T3STERを使用してIGBTモジュールを測定
  • 目指すΔTJを高精度で生成
  • TIM材料のその場特性を評価
  • 熱評価と特性と検証
成果
  • チップ温度を直接測定
  • 熱抵抗と容量を直接、測定することで、熱パラメーターの設計精度を検証
  • 製品の熱品質を向上

Yaskawa Electric

安川電機は、産業機器および空調設備向けのドライブとインバーター、エレベーター、動作制御装置、産業用および半導体向けロボットを製造しています。

https://www.yaskawa-global.com/

quotation marks 顧客満足は、安川電機にとって重要な企業価値です。当社は、Simcenter T3STERでパワーモジュールを試験することで、熱設計品質を向上させ、最高の品質と長期的な信頼性を備えた製品を提供しています。 Dr. Kazunori Hakiai, 信頼性技術開発グループ
信頼性技術センタ
品質管理部
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quotation marks 顧客満足は、安川電機にとって重要な企業価値です。 Dr. Kazunori Hakiai, 信頼性技術開発グループ
信頼性技術センタ
品質管理部
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熱特性評価の必要性

高パワーモジュールは安川電機 (以下 安川) が手掛ける数々の製品のなかでも主要部品ですが、その熱管理には多くの課題があります。市場に出荷された製品の多くに過電流 / 過電圧による故障が発生しており、熱焼損の根本原因は不明です。製品の熱品質を改善して、出荷後の故障を減らさなければならないことは明らかです。

日本のメーカーである安川は、サーボ、動作制御、交流電流 (AC) モータードライブ、スイッチ、産業用ロボットを製造しており、設計段階に熱シミュレーションを実施することで、品質を向上させ、迅速な製品化を進めています。同社は、熱特性と電力特性をさらに改善するため、熱シミュレーションの結果と測定結果と比較検証して、全体的な熱設計技術をさらに高める必要がありました。そのため、チップ内部の温度を測定し、熱シミュレーションで用いる理論値と比較検証することにより、製品が設計どおりに機能することを確認するとともに、熱品質をさらに向上したいと考えていました。

ハイエンド製品の妥当性評価

安川は、MOSFET (Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT (Insulated-Gate Bipolar Transistors)、パワーダイオードなど、100アンペア (A) から複数キロアンペア (kA) まで多岐にわたるパワーモジュールを使用しており、Simcenter™ T3STER™ハードウェアを使用してこれらの部品を測定できるかを懸念していました。Simcenterは、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアが提供するソフトウェアとサービスの包括的で統合的なポートフォリオXceleratorの一部です。Simcenter T3STERは、電圧/ 電流ブースターを使用して10ボルト(V)/2Aまでの増幅が可能ですが、全出力時のkA定格部品を測定するのは困難です。

そこで、安川はSimcenter T3STERと400Aブースターを使用して、内製の水冷式コールドプレートをクランプ接続した商用800A IGBTモジュールを測定しました。温度は外部の冷却浴槽で一定に保たれています。

1つ目のグラフは、トランジスタの温度指数 (Kファクター) を校正したものです。測定範囲全体を通して高い線形が見られました (室温は最大 80°C/176°F)。電流を50A、100A、200A、400Aと変えて部品を測定し、熱応答がどう変わるかを調べます。電流が100A以上になると、時間応答に対して正規化した温度を係数化しないと初期の過渡状態 (0.2秒以内) に一致が見られません。

Simcenter T3STERはダイの温度応答を感知します。高出力時にはリードやワイヤ配線などチップから離れた地点で多くの電力損失が発生するため、低出力時と一致させるには、応答値を係数化する必要があります。パッケージから熱が放出されるところまでは曲線に一致が見られることから、低出力であれば、Simcenter T3STERを使用して部品の内部構造の完全性をテストできるでしょう。安川の製品は安全性が最重視されるアプリケーションで使用されるので、最終品質を確保するうえでは、製造時の高スループット測定が必要です。前出の結果を見ると、低電流時にはパワーモジュールの構造完全性を評価、試験できることが分かります。

モジュールの信頼性評価

信頼性を試験するときには、パワーサイクリングによって部品に熱ストレス (ΔTJ, TJmax) を与えなければなりません。課題の1つは、部品がどの程度の圧力を受けているかを調べるためにジャンクション温度 (TJ) を正確に測定することです。パッケージ表面下にジャンクションがあるため、サーモグラフィーや熱画像は適していません。パッケージ下の熱電対は、チップではなく、筐体の温度を測定するため、さらに不正確です。これでは高い精度のΔTJを得ることはできません。

この問題を解決するため、安川は再度Simcenter T3STERに目を向けました。時間で変化する温度応答を正規化したものを温度上昇に対する出力応答と入れ替えることができます。図2は、80°C (176°F) まで温度を上昇させた例です。

このグラフを見ると、出力電力とジャンクション温度が80°Cに上昇するまでの時間の相関関係が分かります (例えば出力電力が1,500Wで2回)。つまり、Simcenter T3STERを使用すると、高精度のパワーサイクリング測定が可能です。

サーマル・インターフェース・マテリアル (TIM) のその場測定

ほかの多くの電子機器メーカー同様、安川でもサーマル・インターフェース・マテリアル (TIM) の材料プロパティが用途によってはベンダーから提供したデータとかけ離れていることに悩まされていました。加工後にはTIMの熱プロパティも変わります。安川は、材料評価時に得た値に頼るのではなく、目的の用途でのTIMの熱性能をチェックする方法を求めていました。

Simcenter T3STERはジャンクションから雰囲気までの熱流路を特性評価します。このため、安川は、Simcenter T3STERを使用してTIM材料のその場特性を評価できるかもしれないと考えました。そこで、コールドプレート上に取り付けた商用200Aダイオードに手持ちのTIMを取り付けた場合、評価中の新しいTIMを取り付けた場合、TIMなしの場合の3とおりのケースをSimcenter T3STERで試しました。この結果、新しいTIMを取り付けたとき、重ねた材料全体の熱抵抗が0.13K/W改善することが分かりました。

まとめ

安川の信頼性技術センターはSimcenter T3STERの導入で成功を収めています。チップの温度を直接測定することに初めて成功し、熱抵抗と容量を測定したところ、熱パラメーターが正しいことを検証できました。その結果、製品の熱品質を向上させています。

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quotation marks 顧客満足は、安川電機にとって重要な企業価値です。当社は、Simcenter T3STERでパワーモジュールを試験することで、熱設計品質を向上させ、最高の品質と長期的な信頼性を備えた製品を提供しています。 Dr. Kazunori Hakiai, 信頼性技術開発グループ
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