Aston Martin Red Bull Racing
Automotive & Transportation NX Teamcenter
Aston Martin Red Bull Racing

F1レースでトップを走り続けるための技術

Milton Keynes, United Kingdom

NXとTeamcenterによって高速設計と開発を実現したレッドブル・レーシング

Automotive & Transportation NX Teamcenter

F1レースでトップを走り続けるための技術

Milton Keynes, United Kingdom

NXとTeamcenterによって高速設計と開発を実現したレッドブル・レーシング

quotation marks われわれにとってのイノベーションは、絶え間ない不屈のプロセスであり、毎週末のレースが勝負です。革新パートナーであるシーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアがノウハウと技術専門性を積み上げ、パフォーマンスと信頼性の高みを追求する取り組みを支援してくれました。この業界では、コンマ数秒の差が成否を左右します。 Alan Peasland, テクニカル・パートナーシップ担当責任者 Aston Martin Red Bull Racing
課題
  • シーズン中でも速度と信頼性を高めるアップグレードを投入
  • シーズン前、シーズン中、シーズン後の絶え間ない開発サイクル
  • 多数のアップグレードを効率的に管理
  • F1リソース制限協定を遵守した作業
成功の鍵
  • 物理的には不可能な回数の設計反復を仮想環境で実現
  • 開発プロセス全体の効率化
  • Teamcenterのセキュアな環境で設計ジオメトリデータを下流領域に提供
  • Teamcenterで管理したデータをそのままERPシステムと共有
成果
  • 設計改変とアップグレードの大幅な増加にもかかわらず、設計変更を効率的に管理
  • 付加価値を生まない作業の排除、エラーの削減、品質の最適化
  • 設計変更の早期の可視化により、関係者全員が適切に対応できる仕組みづくり
  • 2010年、2011年、2012年とF1レースを牽引してきたアストン・マーティン・レッドブル・レーシング

Aston Martin Red Bull Racing

アストン・マーティン・レッドブル・レーシングは、2005年からチームオーナーとしてF1に参戦し、その創造性と革新性ですぐにトップへと躍り出ました。アストンマーティン・レッドブル・レーシングのチームは2010年、2011年、2012年にF1ドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンを獲得しました。

http://www.redbullracing.com

quotation marks 約5か月という期間で高難度のF1マシンを開発するには、極度に堅牢で効率的なPLM基盤、世界レベルの才能と資質、高度なビジネスプロセス、張り詰めた作業を結集させる必要があります。 Alan Peasland, テクニカル・パートナーシップ担当責任者 Aston Martin Red Bull Racing
quotation marks われわれにとってのイノベーションは、絶え間ない不屈のプロセスであり、毎週末のレースが勝負です。革新パートナーであるシーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアがノウハウと技術専門性を積み上げ、パフォーマンスと信頼性の高みを追求する取り組みを支援してくれました。この業界では、コンマ数秒の差が成否を左右します。 Alan Peasland, テクニカル・パートナーシップ担当責任者 Aston Martin Red Bull Racing

信頼性+スピード=パフォーマンス

「信頼性はスピードと同じくらい重要です。スピードと信頼性の両方を兼ね備えたマシンでなければなりません。」これは、アストンマーティン・レッドブル・レーシングでチーム責任者を務めるChristian Horner氏の言葉です。同チームは、2010年、2011年、2012年にF1ドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンを獲得しました。

「フロントロウを独占し、ワンツーフィニッシュを飾る頻度こそが、高度に統合された効率的なPLM (製品ライフサイクル管理) で実現した一貫性と高品質の証です。」アストンマーティン・レッドブル・レーシングの技術パートナーシップ責任者であるAlan Peasland氏はこう述べています。

レースでの成功は、初戦から戦えるマシンの設計と組み立てが可能かどうか、シーズン中であってもレースのたびに技術アップグレードを投入してパフォーマンスを継続的に向上できるかどうかにかかっています。

パフォーマンスの向上か、さもなければ後方グリッドからのスタートか

シーズン中は、持続的な改良に注目が集まり、熾烈なポイント争いとポジション争いが繰り広げられます。アストンマーティン・レッドブル・レーシングのチームが自らに課している目標は、信頼性の維持とマシンスピード向上の両立です。2011年、チームはシーズンを通して2秒以上もスピードを向上させました。

トラックとピットのパフォーマンスに磨きをかける作業には、裏方のチームワークが必要です。コンセプト段階から設計、シミュレーション、製造、組み立てにいたる開発作業は立ち止まることがありません。

あらゆるエンジニアリングプロセスの統合が重要であり、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのソリューション (CAD/CAM/CAEソリューションであるNX™ソフトウェアと完全PLMソリューションであるTeamcenter®ソフトウェア) がチームの奮闘を支えています。これがアストンマーティン・レッドブル・レーシングのデジタル・バックボーンです。

レギュレーションの範囲内で、限界を押し上げる

パフォーマンス向上は多数のアップデートを伴うものであり、効率的で予測可能な規律正しい開発プロセスが必要です。すべての作業を次のレースが始まるまでのわずか数日間で済ませ、グローバルで調整しなければなりません。鍵は、新しいアイデアを反復的に試し、最大の向上の見込めるソリューションを選択し、物理的な製造に移行する前の早期段階に部品を仮想的に開発することです。

F1参戦にあたっては、リソース制限協定も守らなければなりません。レギュレーションは、トラック走行距離や人件費と外部予算の比率のほか、空気力学のテスト回数などに制限を課しています。一方、数値流体力学 (CFD) シミュレーションと風洞試験の配分はチームで決定できます。仮想シミュレーションの結果が試験リグ、風洞、走路を使った物理試験の結果と相関していることを確信できるのであれば、非常に効率的な仮想プロセスの適用範囲がこれまで以上に広がるでしょう。

興味深いことに、高額な物理試験が認められているにもかかわらず、物理試験は時間がかかりすぎて競争力を維持するイノベーションに追いつけません。また、夜間の作業禁止令が導入されたことで、マシンの組み立て、改修、修理に充てられる時間も限られています。アップグレードパッケージはトラックに入ってからはじめてマシンに投入されることがほとんどのため、ピットクルーが初回からマシンを簡単にかつ効率的に組み立てられなければなりません。

コンセプトの改良

空気力学の最適化は、パフォーマンス向上に直結します。新しい部品をNXで設計した後、NXでジオメトリを定義します。その後、CFDソリューションでシミュレーションを行うか、アディティブ・マニュファクチャリング技術で作製した部品を使用して風洞試験を行います。アディティブ・マニュファクチャリングは、3Dジオメトリをそのまま使って、樹脂製の実寸モデルを素早く作り上げる手法です。空気力学チームが部品の外形に同意したら、詳細設計と妥当性評価を行うチームにそれを送り、製造性、信頼性条件とパフォーマンス条件に対する準拠性を検証します。

これら一連の作業にはすべてTeamcenter管理環境を使用します。Teamcenterを介して、下流のチームも部品定義や製造、試験、検査、取り付けに必要な詳細情報にアクセスできます。結果的に、ワイヤー配線など、複雑な部品の改良を設計プロセスの早期段階からスタートできるとともに、物理模型も必要ありません。

コンセプト設計のパフォーマンスを最大限に発揮する製品を作り上げようと、時間の許す限り多くの設計案を繰り返し試します。レース前の金曜日から土曜日にかけて試験を実施し、部品、アセンブリ、システムを開発している仮想環境が物理世界を正確に反映しているものであると確信を持てれば、エンジニアは設計反復と検証を仮想環境で進めやすくなります。そうすることで、物理環境では不可能な回数の設計反復が可能になるほか、最適な設計案に到達したことに対する自信も高められます。

設計案をかたちにする

2005年のチーム始動以来、設計者数に比して、設計変更の回数が大幅に増えました。設計からシミュレーション、製造、検査 (試験)、最終的なマシン製作まで、最新情報を確実に流すことがエンジニアリングプロセスの適切な管理には不可欠です。

このプロセスを通じて、ファクトリーからトラックにいたるチームの誰もがマシンの完全モデルを視覚的に確認できます。一例を挙げると、トラック上ではTeamcenterの可視化機能を使ってアップデート内容を視認します。Teamcenterは、組み立てと問題解決の手段としても、要改善点をファクトリーにフィードバックする手段としても有用です。また、すべてのデータをTeamcenter経由で追跡しており、その情報を企業のエンタープライズリソースプランニング (ERP) システムと共有することで、最新部品に必要な正しい部材と金型が確実に手配されます。共有情報の精度の高さと合理的なプロセスは、付加価値を生まない作業を排除し、エラーを減らし、品質を最適化します。

次回の改良を早期に確認

改修部品と新規部品が増加するなか、エンジニアリングと製造のプロセスに関わる全員が包括的な変更内容をすぐに確認し、それに従って準備、対応できるかどうかが重要です。シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのソリューションを使用すると、次回のアップグレードを考慮した設計を確実に自動化し、すべての担当者が安全性と機密性を確保した環境内で作業を進めることができます。

次回の設計改変に応じてアップデートした加工プログラムをNXに適用することで、加工済みの新部品が次々と提供されます。PLM環境にはコラボレーション機能も含まれており、設計者によるモデルの開発とCAMプログラマーによるプログラミングを同時並行できるため、設計から製造に移行するときのタイムラグが発生しません。

反復設計プロセスと開発プロセスにNXの高度なシミュレーションツールを最大活用し、例えば部品に対する応力解析なども可能です。有限要素解析 (FEA) 専任チームと設計チームが3Dのマスタージオメトリデータを共有して共同作業を進めることもあります。これにより、厳格な仕様を確実に満たす必須部品を最短期間で設計できます。オープンなPLMアーキテクチャーは、自動化のカスタマイズと強固な統合を可能にするプラットフォームを提供します。

例えば、加工ツールのパス、ツール設定指示書、フィードバックシート、金型ライブラリ情報、NXに統合したシミュレーション / 検証ツールで使用する検証用データなど、すべての情報がパッケージ化され、製造フロアに自動的に提供されます。

コンピューター支援のライブラリ管理と計算アプローチ

全体的な開発プロセスが年々、効率化されており、予測可能な方法でマシンに投入されるアップデートの数も増加しています。マネージャー、検査担当者、メカ担当者は新規設計案のレビューと平行して、次回以降のアップデートの計画を進めます。ジオメトリ情報はピットとファクトリーとの間で連携されるとともに、より迅速で正確な部品提供のため、サプライヤーとも連携されます。

Peasland氏は次のように述べています。「約5か月という期間で高難度のF1マシンを開発するには、極度に堅牢で効率的なPLM基盤、世界レベルの才能と資質、高度なビジネスプロセス、張り詰めた作業を結集させる必要があります。」

最後にPeasland氏はこう結論付けました。「われわれにとってのイノベーションは、絶え間ない不屈のプロセスであり、毎週末のレースが勝負です。革新パートナーであるシーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアが、ノウハウと技術専門性を積み上げ、パフォーマンスと信頼性の高みを追求する取り組みを支援してくれました。この業界では、コンマ数秒の差が成否を左右します。」

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quotation marks 約5か月という期間で高難度のF1マシンを開発するには、極度に堅牢で効率的なPLM基盤、世界レベルの才能と資質、高度なビジネスプロセス、張り詰めた作業を結集させる必要があります。 Alan Peasland, テクニカル・パートナーシップ担当責任者 Aston Martin Red Bull Racing