医療機器におけるQuality by Design
統合型PLMおよび品質管理プラットフォームにより、製品ライフサイクルの早い段階で品質上の問題点を見つけて解決

医療機器メーカーの先行きは厳しさを呈しています。 グローバル競争が激化し、ヘルスケアシステムについても、実績に基づいた有効性と最高品質の機器が世界的に求められています。 その上、研究開発(R&D)、製造、およびサプライチェーンのグローバル化が進み、品質管理が今までに増して難しくなっています。
このような需要に応えるため、イノベーションを妨げることのない製品のライフサイクル全体にわたった品質管理と、品質システム規制への準拠の両立が医療機器メーカーに求められています。 業界全体を通し、医療機器の品質管理への投資は、規制で義務付けられている通り、後工程での品質文書の作成や検査に重点を置いて行われてきました。 しかしながら、このやり方では品質上の問題点の特定と解決が後手になり、製品の販売開始の遅れと(最悪の場合は)製品のリコールにつながります。
医療機器の品質管理プロセスは、対処的ではなくプロアクティブである必要があり、 医療機器メーカーには、品質システム規制への準拠にとどまらず、それ以上のことが求められています。 また、「Quality by Design」の実践に加え、統合品質システムプロセスに対するサポートを視野に入れた、医療機器の統合品質管理に向けたアプローチの開発も迫られています。 Quality by Designは、医療機器の統合品質管理プロセスを製品ライフサイクル管理(PLM)システムに統合し、製品ライフサイクルの早い段階で品質上の問題点を特定して解決するというものです。 このような業務は自動車および航空宇宙産業では広く取り入れられており、医療機器メーカーも、それに追随する時期を迎えています。
医療機器の統合品質管理

医療機器メーカーは、品質を考慮した医療機器の設計を製品開発段階で行い、よりバランスの取れた方法で品質管理に取組む必要があります。また、このようなアプローチをとることで、製品ライフサイクルの後の段階になって品質上の問題点が品質システム管理で発覚した場合に必要となる、再作業ループへの依存度を減らせます。
当社の統合品質ソリューションでは、医療機器の品質管理プロセスの統合と一体化が行えます。 このソリューションには、製品のライフサイクル全体に品質データと分析が組込まれているため、品質上の問題点を早い段階で特定し、その後の生産時やお客様の使用時での問題検出を回避できます。 また、クローズドループ型の品質管理の鍵となる修正および予防措置(CAPA)と変更管理プロセスなど、統合品質システムプロセスもサポートされています。